インタビュアー「どんな人が好きですか?」
桃色魔法少女(以下桃)「うーんそうだね。がんばりやさんかな…」
友人A『これシャミ子の事だねー』
インタビュアー「なるほど。ではどんなときにこの人頑張ってるな……と思いますか?」
桃「なんだろう…人のために自分のできない事をやろうとしたり……弱音を吐きながら前に進もうとしたり……そんな風に見える時かな?」
友人B『シャミ子の良いところよね』
インタビュアー「身近にそういう人はいますか?」
桃「それは内緒かな。本人に伝わるとやりづらいと思うし」
友人C『やりにくいんはシャミ子はんやなくて桃はんやんなー』
インタビュアー「魔法少女は今後続ける?」
桃「半分引退したつもりだったけど……。そうだね。もうちょっと続けようとは思ってるかな」
インタビュアー「それはどうして?」
桃「この町は今ちょっと不安定だしね。魔法少女がいるだけでも牽制にはなるよ」
友人B『シャミ子がいるからでしょ』
インタビュアー「近々完全に闇堕ちして眷属になるという噂がありますが?」
桃「そのつもりはしばらくないよ。もっと頑張ってもらわないと……」
インタビュアー「それは誰に?」
桃「内緒。本人が気負うとかわいそうだしね」
インタビュアー「その人が今頑張っているからということですか?」
桃「うん……やっぱ今のなし。一旦止めて消してくれる?」
インタビュアー「はい」
友人D『シャミ子ちゃんだってバレバレだよね。それはそうと音声データ復元くらい簡単だよ』
インタビュアー「では改めて質問します。好きな食べ物とかはありますか?」
桃「こういう質問って記事でよく見るけどそんな事聞いてどうするのかな?」
インタビュアー「今晩のおかずの参考にでもするんじゃないでしょうか」
桃「あ、そうなんだ。私は基本的には嫌いな食べ物とかないよ。食パンは四切りにしてるけど」
友人A『これシャミ子がそうしろって言ったからだって聞いたけどほんとかなー?』
インタビュアー「なんでも食べる?」
桃「最近は色々食べてるけど全部美味しいからね。前と比べて食べるのが大分好きになったよ」
インタビュアー「それはなぜ?」
桃「なぜって……。えーと……あの………………。あっ!好きな食べ物はハンバーグかな牛100%の」
インタビュアー「え…???」
桃「好きな食べ物の話だよね」
インタビュアー「そ、それは……そうですね」
桃「お、美味しいよね」
友人B『そういうとこよね』
友人C『そういうとこやんな』
インタビュアー「……はい。では最後の質問です。あなたにとってこの町はどうなるのが理想ですか?」
桃「うーん難しい質問だね。今のままでもいい気がするけど……将来を考えると前進はしたいよね。もっと、強くなってほしいし」
インタビュアー「強くなってほしい?」
桃「あっ…うーえーと、街全体としてね。今のバランスのまま、少しずつ進んで……私も守っていきたいし、守るし」
インタビュアー「強くなろうとする頑張りをずっと守りたい?」
桃「ま、町をね。町の質問だよね……?」
インタビュアー「もう一つだけ個人的にいいですか?」
桃「いいよ。一個だけね?ちょ、ちょっと緊張して気疲れしちゃったから」
インタビュアー「本当に完全な闇堕ちはまだない?」
桃「な、ないって」
インタビュアー「ではお写真を。カメラを、あなたが守りたい頑張って強くなろうとする町だと思って。いきますよ!はいチーズ!」
桃「……//」ニコッ🌸
パシャ
【朗報】桃色魔法少女、シャドウミストレス優子と婚約確定……か?
×月○日、桃色魔法少女こと千代田桃さん(15)が本誌のインタビューに答えた。
桃さんはご存知の通りこの町を仕切っているリーダー、シャドウミストレス優子(以下シャミ子)と「半同棲生活」に入っておりかねてから仲を噂されていた。
長らく本人達は関係を否定していたが、驚く事に、今回のインタビューでそれが完全に裏付けされてしまったのだ。
『将来を考えてもっと強くなってほしい。そして今のバランス(=半同棲生活)からもう一歩進みたい。私は(シャミ子の)頑張りを守りたい』
全て桃さんがインタビューで語ったことだ。
半同棲生活の先は、すなわち同棲でありこれは事実婚と言っていいだろう。
つまり、現在「婚約状態」であることがほぼ確定したのだ。
二人をよく知る友人達にも聞き込みを行ったが『これはシャミ子で間違いない』と一様に断定した。
写真(シャミ子へ輝かしい笑顔を向ける桃さん)
https://m.imgur.com/p19UopS
二人をよく知る友人の一人は言う。
『桃はんはシャミ子はんの料理を天使のような笑顔で迎えてるんや』
これを裏付けるように今回のインタビューで桃さんは『(シャミ子の料理は)嫌いな物がない。全部おいしい』と語っている。
俗に言う完全に胃袋を掴まれてしまったというやつだろう。
食卓の笑顔は幸せの秤。二人の未来は間違いなく明るいだろう。私も素直に嬉しい。
そして、町を守る二人の幸せはこの町で暮らす光と闇の一族の幸せにも繋がっている。
どうかこのまちカドを光で照らし、闇で優しく包んで欲しいものだ。
がんばれ二人とも!優しく強く、幸せになるんだ!
次回はシャドウミストレス優子にインタビューを行います。
なおインタビュー全文(友人達への口コミ付き)+記事全文は以下のwebページで閲覧できる。
https://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1574089462/
文責=吉田良子
記事協力= 佐田杏里、陽夏木ミカン、白澤リコ、小倉しおん
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リコ『やっぱそうやったんやなー。ええんちゃう?』
ミカン『この桃かわいいわー。シャミ子の前ではこんな顔してるのね。なんだか安心したわ』
小倉『はぁーなるほど。うーんまあ納得ですね。しかし凄い長文だね一人で書いたの?へぇー』
杏里『シャミ子、本当によかったねー。ところでクマできてるけど……大丈夫?』
店長『うーん。この記事……まああの二人だからむしろいいのかもしれないね』
桃(あ、悪夢だ……)ガタガタガタ
桃「全然言ってた主旨と違うじゃないか……私とミカンが穏健派の魔法少女だってまだ見ぬこの町のまぞくにアピールするって話じゃ……しかもwebって……?なんのweb?」
桃「確か、シャミ子の提案だって良ちゃんが……まさか良ちゃんがこれを……?でもどうして……?」
桃「と、とにかく良ちゃんに会わないと。そして今すぐ回収しなきゃ……!フェイクニュースだよこんなもん!」
ダッ
吉田家
桃「良ちゃん!良ちゃん!」ドンドン
桃「くっ!鍵が…」ガチャガチャガチャ
桃「こうなったらドアを壊して……結界!?」ピィン
桃「一体どうして……このレベルなら時間をかければ破れる……けどこうしてる間にも記事は広まってる可能性が……!どうすれば……!」アセアセ
ボソボソ
桃「ん?」
良子「ではこの記事の感想ですけど……」
シャミ子「ほ、ほ、本当なんですね。記事になってるから本当なんですよね。インターネットさんにも載ってるし……ぷしゅー」
桃(すでにシャミ子のインタビューが始まってるじゃないか……!!!!!!)
良子「どうでしょうか?」
シャミ子「つ、つ、つまり桃と私はこ、婚約者だったんですね……」
良子「おめでとう、お姉」
シャミ子「あ、ありがとうございまふ……」
桃「しまったっ!シャミ子は記事に書いてあることは真実だと思うタイプだった!」
桃「シャミ子が信じたらもう……ど、どうしようどうしよう……あっそうだ。闇落ちして今すぐ消滅しよ……」ぐにゃあ(思考が歪む音)
シャミ子「あっでも!」
良子「?」
桃「?」ピタッ
シャミ子「こ、婚約者だからじゃなくて……桃が桃だからご飯作ったりしてました!それでこんな風に笑顔になってくれるんだったら……それは桃が桃だからだと思います」
良子「……お姉」
桃「……」
シャミ子「だから桃が私と共に進みたいって言うのなら……」
シャミ子「このシャドウミストレス優子のっ!婚約者にしてやってもいいですよっ!ふはははははーっ!」
良子「お姉……!」
シャミ子「……桃の事、大好きなので」ぐすっ
桃「……そっか」
フワッ……🌸
桃「この感じ……」
良子「お姉!良かった!」ガバッ
ギュー
シャミ子「良……ありがとう!」ポロポロ
良子>デッチアゲテヨカッタンダ…! ボソッ
シャミ子「ん?今なんか言いましたか?」
ガチャ
桃「……開いた」
シャミ子「あっ……桃……!」
桃「シャミ子、記事見たでしょ」
シャミ子「み、みみ、みまっ、見ました……」プルプルプル
しっぽヒュヒュヒュヒュヒュン
桃「あれ半分くらい、嘘。良ちゃんのでっちあげだから」
シャミ子「え」ピタッ
シャミ子「……」チラッ
フルフル
良子「あっ」ドキッ
桃(やっぱり良ちゃん……!)
しっぽクタァ…
シャミ子「りょ、良……?う、嘘なんですか?ぐすっ、うえっ……」ボロボロボロ
良子「!!あっ、えっと…その」じわっ
桃「と、ところで良ちゃん、あの結界は……」
良子「結界?」
桃「??」
桃「!」
しっぽつんつんつんつん
シャミ子「♪」
桃「…」ちゅっ
シャミ子「~~!!」びくーん
シャミ子「……へへっ//」
良子「……」じーっ
桃「……」
桃「じゃ、じゃあ私ちょっと朝の筋トレいってくる……シャミ子、今晩もごはん楽しみにしてるから……!」~🌸
シャミ子「あっ……はい♪とびっきり美味しいやつを作りますっ!楽しみに待っているがいい!」
ガチャバタバタバタバタバタ…ヤッター!
シャミ子「……」
良子「……」
シャミ子「良子」
良子「はい」ビクッ
シャミ子「うそはだめですよ」
良子「ご、ごめんなさい……どうしても二人に踏み出してほしくて」ぐすっ
シャミ子「良」
良子「はい……」うるっ
シャミ子「ありがとう。良が妹で良かったです」ニコッ
良子「……!」パァァ
良子「良も…良もお姉の妹で良かったです!」
良子、優子の言うとおり嘘はよくないぞ!
優子、良子が教えてくれたとおり、たとえ嘘から始まっても本当になる事はあるぞ!大事なのは気持ちだ!
良子「お姉……よかっ……」ふらっ
シャミ子「頑張ったから疲れちゃいましたね。少しお休みしますか?」
良子「うん…」
シャミ子「お姉ちゃんもなんだかとっても疲れたので一緒に寝ましょう」
良子「うん!」
二人とも、よくがんばった。
強くて優しい……良い子に育ってくれて……とっても嬉しいぞ!
シャミ子「……」くかー 良子「…」すぅすぅ
おやすみ。
おわり
引用元: http://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1574089462/